不動産売却Q&A

2016.10.01更新

2017年10月時点の法令に基づいた記載です。
※多くの質問を頂く制度としてご参考になればと思い記載しております。
最終的なご判断については専門家とのお打合せの上でご判断下さい。本記載内容に実際と異なる点があったとしても当社では一切責任を負いません。

 

【生産緑地制度概要について】
旧尾西市を除く旧一宮市においては平成4年12月4日に生産緑地の指定がされました。
(旧尾西市を除く)旧一宮市においては上記日付以降に新たに指定された生産緑地はありません。

《主なメリット》
主なメリットは
① 「税負担が非常に少なくなる」
②「相続税の納税猶予がある」
の2点です。

①「税負担が非常に少なくなる」とは
市街化区域内の通常の農地と比べ、生産緑地の指定を受けると一般論としては納税負担額が100分の1程度になります。(倍率は目安としてご理解下さい数百分の1となるケースも想定されます。)
生産緑地では無い市街化区域内農地は宅地並み課税と表現され、宅地と同等の税額が掛かるかのような表現をされることがありますが、生産緑地の指定が解除となった農地の場合においても「地目が宅地の土地」と比較すると、「地目が農地(田・畑)の土地」の方が固定資産税は当然に安くなります。

納税負担の大きさ
市街化区域内の生産緑地〈 市街化区域内の農地 〈 市街化区域内の宅地 

②「相続税の納税猶予がある」とは
 相続人が農地などを相続して引き続き農業を営む場合に、納付すべき相続税のうち農業投資価額を超える部分に対応する相続税について、納税猶予の特例を受けることができる制度です。あくまで猶予ですので相続人が生きている間に農業を辞め、生産緑地を解除した時点において納税猶予を受けていた対象部分の相続税の支払い義務が発生します。またその際に納税猶予額と合わせ、その額に対する金利相当額(利子税)も支払うことが必要となります。

 相続人が農地を相続し、死亡するまで農地として維持管理した場合は猶予税額の支払いは免除されます。納税猶予のメリットを最大限活用する為には終身農営という非常に大きな縛り(制約)が出来ますので納税猶予の適用を受ける場合にはしっかりとした計画と、適正な判断を行う事が必要になります。


《主な義務(デメリット)》
① 「農地として管理することが義務づけられる」(建物等の建設、農地以外の使用不可)
② 生産緑地の指定から30年経過する、又は農業の主たる従事者が死亡したり、農業に従事することを不可能とさせる故障が生じたという「一定の状況にならない限り生産緑地の指定の解除が出来ない」の2点です。
市街化区域内の土地としての適正な価格での売買が生産緑地の指定の解除を行わない限り事実上出来なくなっています。


《こんなことできるの?農地(田)から農地(畑)への地目の変更》

【土地形状の変更について 例:田→畑への変更】
 生産緑地の指定を受けたまま、田から畑へ土地形状の変更は可能です。(生産緑地の指定は解除されず継続されます。)
 その際には事前に市に対して農地改良届け等の届出を行い許可を取得することが必要となります。またその他覚書の提出、宮田用水等の決済金の支払い等が必要となります。


《生産緑地の解除(買取申請)を行う場合は?》

【生産緑地指定の解除(買取申請)条件】
 生産緑地の解除(厳密には買取の申請)を行うには「生産緑地の指定から30年経過する」、又は「農業の主たる従事者が死亡したり、農業に従事することを不可能とさせる故障が生じた」という一定の状況になる必要があります。

※農業に従事することを不可能とさせる故障とは医師の診断による証明書が必要となります。
 医師の診断書については具体的な傷病名の記載があり、かつそれによって農業への従事が今後不可能である旨への記載があることが要件となります。

※書面による提出のみで無く医師の診断書に基づいて、市と、農業の主たる従事者の面談が行われます。

 

【生産緑地の解除(買取申請)を行う事が出来る一定の状況となった場合の流れ】

① 市への買取の申請  →  市が買取を申し出た場合は市が買取
  ↓
 市が買取を行わない場合②へ

 ※①について補足説明
市が買取を行うには予算が必要となる兼ね合いもあり現実的には買取の申し出が市よりされる可能性は非常に低いです。
可能性としては非常に低いですが、市による買取の決定が行われた場合には、申請者にはこの時点においての売却をしないという選択肢は無いと考えておいた方が良いです。協議が整わなかった場合も収容委員会による買取決定がされる強制力が働きます。

買取を行う可能性がある例としては道路拡張の計画があるエリアの為市が予算を計上することが可能であり、買取を行う等が想定されます。
また市による買取がされる場合も、その買取額は生産緑地法の各種の制限が付された土地としての評価額ではなく、市街化区域内にある農地(宅地見込地)としての評価によるべきとされています。

 

② 市が買取を行わない場合、購入希望者への斡旋  →  購入希望者がおり、協議が整った場合購入希望者へ売却
  ↓
 購入希望者が現れない。または協議が不調となった場合③へ

※②について補足説明
購入希望者への斡旋の場合はあくまで斡旋ですので価格の協議が不調となった場合には購入売却をしない選択肢は所有者にあります。
生産緑地の生産緑地法の各種の制限が付された土地を、農家の資格を持っている方が宅地並の価格で購入希望をするということも可能性が非常に低い為、この段階においては購入希望者が現れない、または不調になることが想定されます。


③ 生産緑地指定の解除 
この時点で地目の変更、建物の建築が可能となる為、市街化区域内の土地として適正な価格での売買が可能になります。解除までには解除(買取)の申し出を受け付けられてから3ヶ月程の期間が必要となります。

 

《最後に》

生産緑地の指定を受けてから約25年経過しており生産緑地指定を受けた土地を所有の方の状況、ご家族のお考えも時を経て変わっていることも多々あるかと思います。今後について考え始めた時から先々どうしていくかについて余裕を持って情報収集、検討を重ねて行かれることが一番と考えます。
当社としても地域の皆様の良き相談相手、不動産に関するパートナーとなれればと思いますので直接話をしてみたいという方はお気軽にご相談下さい。

投稿者: 株式会社東海エステート

  • SUUMO(スーモ) スーモ掲載中!
  • 不動産情報総合サイト at home web
  • 簡単ワンクリックローン返済シミュレーション